2023年5月15日~20日の6日間かけてカナダ不動産の現地視察を行ってきました。
実質3日間の視察でしたが1日目は現地の人たちの生活を知るための観光視察。そして2日目は本題の会社訪問と土地視察に行ってきました。午前中は会社訪問をして、大型スーパーマーケットで物価の確認をしてからの土地視察でした。
この記事では会社訪問から1つ目の案件、グレンデールマウンテンビューの視察の様子を紹介します。
現在販売中のコクランレイクとホースクリークに関する記事を読みたい方は以下から。
アーバンスターキャピタル現地視察レポート2日目ー土地視察ー
会社訪問
朝9時に滞在中のホテルのWESTINに迎えに来てもらいました。
アーバンスターキャピタルの住所は以下の通り。
地図上ではカルガリーの東部に事務所が位置しています。この地域はカルガリーの昔ながらの地域だそうで、住宅街となっています。ダウンタウンのWESTINホテルからは車で10分くらいの距離。少し高台に行くとカルガリースタンピードが一望できる良いロケーションにあります。ちなみにですが、カルガリースタンピードが一望できる丘はダウンタウンの景色が良く、高級住宅街となっています。
-オフィスの外観-
オフィスの外観だけでは大きさがわかりにくいですが、地下1階、地上3階建てで奥行きがとても深いです。400㎡以上の床面積があり、オフィスの取得価格は1億2,000万円程度だとか。アーバンスターキャピタルの隣にもオフィスがありましたが、小さなオフィスで6,000万円程度でした。アーバンスターのオフィスは現在売りに出せば3億円ほどの価値があるそうです。
-入口から階段の様子-
-zoomでの会議室-
-オフィス入り口内から見えるメインの看板-
-不動産業の免許-
メインフロアに繋がる階段には不動産業の免許がありました。不動産仲介や土地開発だけでなく建設や総合建設請負業者などの不動産に関わるすべてのライセンスを取得しています。
-メインフロアのバルコニー-
-メインフロアにて会社のミッションを紹介する様子-
代表のディーンが会社のミッションを紹介してくれました。繰り返しディーンが強調していたことは「投資家のお金を失わない」という点でした。アーバンスターの商品は投資家が投資した資金の95%が貸付債権、残り5%が株式となっており外部の第三者機関である信託会社が登記を行います。95%の債券の部分に関しては実際の土地が担保として設定されます。取得している土地は人口増加率が高く行政が都市計画に指定しているエリアです。
良く聞かれる質問が『なぜ銀行から融資を受けで自分達だけでやらないのか?投資家から直接資金調達をするのか?』という点ですが、まず銀行の金利が日本と比べて高い事、銀行は建設プランの承認が下りていない土地に対して希望額の資金を融資してくれない事、融資してくれたとしてもが銀行は土地を担保に要求してきて、残りを投資家から調達するとなると、投資家に十分な担保を提供できないという点があります。そのため、ディーンの会社のミッションとしては投資家から資金を調達して可能な限り最大の担保を提供して投資家のお金を失わないようにするという事なのです。
事実、後述しますが最初のプロジェクトのグレンデールマウンテンビューはカルガリー市とコクラン町の成長に伴って土地の価値が向上し続けています。
-地下1階日本人スタッフの仕事部屋-
-これまでに資金調達を完了した案件の概要-
-代表ディーンのカルガリー大学卒業証明書-
-1つ目のプロジェクトグレンデールマウンテンビューの地図-
-グレンデールマウンテンビューの進捗について説明するアンドレ-
現在、アーバンスターキャピタルは大きく分けて3つのプロジェクトを同時進行しています。
・グレンデールマウンテンビュー(プラン提出中)
・ホースクリーク(プラン提出中)
・コクランレイク(資金調達中)
1つ目のグレンデールマウンテンビューは数々の理由でプロジェクトの進行に遅れが出ています。その代わり経済的価値はここ数年で大きく向上しています。遅れてしまっている理由に関しては後述します。
グレンデールマウンテンビューは「ロッキービュー郡」の行政区画に位置しています。しかし、コクラン町に隣接している事から「コクラン町に併合する」という案が浮上しているそうです。グレンデールマウンテンビューの土地がコクラン町に併合されれば、上下水道や救急車などの社会インフラを利用できるようになるため、経済的価値は2倍にも3倍にもなると言われています。
カルガリー中心部の端からコクラン町まで約19kmの道のりですが、そのうち4kmをグレンデールマウンテンビューが占めています。現在は1エーカーあたり2軒のコンセプトプランで行政からの返答を待っている(2019年プラン提出)ところですが、人口増加率が最も高くカルガリー市にとっても重要なコクラン町に隣接している事もあり、「商業区域」としての土地利用の提案も行政から提案されているという事でした。商業区域として利用される事になれば、大型なショッピングモールや集合住宅のために土地が利用され、経済的価値は3,000億円にもなるのではないかと予想されています。資金調達額は当時の金額で50億円程度なので、かなり時間がかかっていますがそれだけリターンは大きくなるかと思います。
-オフィス訪問のお土産-
オフィス訪問のお土産としてカナダの名産、メイプルシロップとアイスワインを頂きました。アイスワインは甘くて飲みやすく帰国後、妻と1晩で飲んでしまいました。高級なお酒なので少しずつ飲めば良かったと後悔しています。
グレンデールマウンテンビューの土地視察
時系列は前後しますが、このままグレンデールマウンテンビューの土地視察の様子をご紹介します。
-ハイウェイ1Aの様子-
繰り返しになりますが、山火事の影響で外がとてもスモーキーになっています。ハイウェイ1Aはカルガリー市街からコクラン町に続く1本道ですが、左手には州立公園がありこちらに住宅が建つ事は絶対にありません。右側にはポツポツと昔に建てられた家がいくつかあります。この日の夜の食事会で実際にお会いしましたが、コパトーン家が代々このあたりの土地を所有して守っています。
ハイウェイ1Aは現状の2車線から4車線道路へ拡充の工事がされています。高速道路の拡充の計画は2020年に承認されています。工事の様子がつい先日の5月17日にyoutubeにアップされています。以下の動画を見ればイメージが沸くかと思います。
私達が視察に行った時もコクラン町に到着する付近では大型のショベルカーやブルドーザーが何台も土を掘って整地をしていいました。3歳の息子に見せたら大喜びするほどの数のショベルカーやブルドーザーが作業をしていました。
-アーバンスターキャピタルの看板-
グレンデールマウンテンビューの土地には所有者であるアーバンスターキャピタルの看板が掲げられていました。先述しましたが、ハイウェイ1A沿いに約4kmにも渡る土地を所有しています。実際に現地を見ましたが、あまりにも広大過ぎてどこからどこまでのアーバンスターの土地かわからないくらいでした。とにかく大きかったです。
見渡す限りすべてアーバンスターの所有している土地です。
-本来の景色-
繰り返しになりますが、本来であれば上記のような景色が楽しめます。絵のように見えるかもしれませんがアーバンスターの日本人スタッフが現地で撮った写真になります。
674エーカーという単位はイメージが沸きずらいかもしれませんが、東京ドーム約60個分。坪に換算すると824,976坪。46,755㎡あります。
-コクラン町入り口付近の看板-
グレンデールマウンテンビューはコクラン町に隣接しており生活するには最高のロケーションであるという事がわかります。帰国前にカルガリー空港の免税ショップにて在住歴20年以上の日本人女性にも話を伺いましたが、「コクラン町はカルガリー市の一部」くらい近い感覚を持っているそうです。20~30年前はコクラン町のイメージは「少し離れた小さな町」というイメージだったそうです。それがコクラン町が発展して、カルガリー市からのアクセスが良くなった事で近い町というイメージになったそうです。この地域に住めたらカナダ人の理想的なライフスタイルが送れるのではないかと仰っていました。
-工事の様子-
カルガリー市からハイウェイ1Aを通ってコクラン町に向かうとコクラン町の入り口付近で少し下り坂になります。ここは渋滞しやすいそうです。このあたりの一帯を整備して交通がスムーズになるように計画を進めているそうで、現在販売中のコクランレイクに繋がる22号線へはコクラン町から立体交差ができて非常にアクセスが良くなる予定。
以下は2年前に発表された道路工事計画のイメージ図。
プロジェクトの詳細は以下のコクラン町のHPより
https://www.cochrane.ca/936/Highway-1A22-interchange
2023年5月より着工が開始して完成までに約3年かかるそうです。次回の記事では現在販売中のコクランレイクについて紹介しますが、コクラン町から22号線の道路が立体交差(インターチェンジ)になればかなり渋滞が緩和されます。実際、現地視察からの帰り道では22号線とハイウェイ1Aの交差ではとても渋滞していました。
グレンデールマウンテンビューのプロジェクトが遅れている理由
繰り返しになりますが、アーバンスターキャピタルは大きく分けて3つのプロジェクトを同時進行しています。
1,グレンデールマウンテンビュー(2017年に完売)
2,ホースクリーク(2021年に完売)
3,コクランレイク(現在販売中)
弊社株式会社At libertyは2017年のホースクリーク販売開始直後に投資を行いました。そのためグレンデールマウンテンビューはすでに完売しており投資はしていません。しかし、仮にもっと早くアーバンスターキャピタルで出会っていたら、絶対に投資しておきたかったと思うほど今回の視察で魅力を感じました。とはいえ時間的リスクは結構取らないといけない状況になっているのでその理由を解説します。
成長委員会(CMRB)が発足
ご存じの通りカルガリー市とその周辺地域は人口が増加しています。そのため、土地をどのように有効活用すべきか、生活に必要なインフラをどのように整えるか、道路の拡充といった事を協議したり決定する成長委員会が2018年に発足しました。Calgary Metropolitan Region Boardの頭文字を取って「CMRB」と呼ばれています。
https://www.calgarymetroregion.ca/
グレンデールマウンテンビューは行政区画がロッキービュー郡になりますが、コクラン町に隣接しており、ハイウェイ1Aの高速道路の費用をカルガリー市が負担していることもあって、3つの行政が関係していたため意思決定のプロセスに時間がかかっていました。それに加えて成長委員会が発足した事により事実上、ペンディング(浮いている)状態だったのです。
しかし、CMRBのGrowth Plan(=成長計画)がようやく2022年8月に最終的に決定したため、いわゆる都市計画の大綱が発表された段階になります。この大綱に基づきどのように街づくりをしていくか細かい部分が決定していきます。
112ページにわたりカルガリー市とその周辺の地域の基本的な街づくりの方針が提示されています。
グレンデールマウンテンビューは2017年にコンセプトプランを提出していましたが、2019年に行政の要請により内容を変更して再提出。成長委員会が2018年に発足されて2022年8月に最終的な成長計画が出されるまで待たされていたという状況です。
グレンデールマウンテンビューは「ベアーズパウ都市計画」という1994年に出された都市計画内に位置した土地ですが、この「ベアーズパウ都市計画」は現在、行政当局による審査を経て都市計画の変更を行うかどうか審議中となっています。都市計画が変更されるかどうかの最終決定は2023年5月までとなっています。
上記のような理由でグレンデールマウンテンビューのプロジェクトは当初の計画よりも遅れが出ています。ネガティブ理由の遅れではなく、人口増やインフラ需要といったポジティブ要因で遅れているのです。投資家からすると1日でも早くリターンを獲得したい事でしょうから、状況がわからないと不安になるかもしれません。しかし、外部の調査によるとグレンデールマウンテンビューの価値は1,000億円とも言われているそうです。50億円の資金調達に対して1,000億円の価値ですから大きなリターンが期待されています。
ちなみにですが、ホースクリークと現在販売中のコクランレイクに関しては行政の管轄がロッキービュー郡だけなので意思決定のプロセスが早いと言われています。
まとめ
2日目は会社訪問から土地の視察を行いました。次回の記事ではコクランレイクとホースクリークの土地視察の様子を紹介します。
アーバンスターキャピタルのオフィスに関しては400㎡以上ありフロアも多くとても働きやすそうな環境でした。代表のディーンが生まれ育った昔ながらのカルガリーのエリアでダウンタウンからのアクセスも良いです。
グレンデールマウンテンビューの土地視察に関しては、実際にカルガリー市からコクラン町まで車で移動してラッシュアワーも経験してみるました。自然を大切にする現地のカナダ人の人たちにって住みやすい最高のロケーションです。完成には数十年かかるそうですが、将来的にはダウンタウンを走っている路面電車がちょうどグレンデールマウンテンビューの目の前まで延伸する予定だそうです。あれだけの広大な土地なので価値が1,000億円以上というのも納得できる試算です。コクラン町に併合される事になれば、さらに2~3倍になると言われています。
次回の記事ではもう2つの案件の詳細と視察の様子を紹介します。